“大東亜戦争”呼びだけではない…“天皇の軍隊”を自称、日教組を敵視! 自衛隊がネトウヨ化する理由
■自衛隊幹部が「愛国心が足りないのは日教組のせい」と
あまりにも時代錯誤だが、こうした思想が自衛隊に蔓延しているのは、「教育に問題があるからだ」と、前出の半田さんは指摘する。
「昨年6月に防衛大学教授で政治学者の等松春夫さんが『危機に瀕する防衛大学校の教育』と題する告発論文を発表しています。この論文で、誤った愛国心をあおる“文化人”が防衛大学や関連の教育施設に教授や講師として招かれている、と指摘されています」
等松さんは論文の中で、そうした文化人を“商業右翼”と呼び問題視している。新聞報道によると、明治天皇の玄孫であることを売りにする評論家の竹田恒泰氏や、長らく“右派”の論客として知られるキャスターの櫻井よしこ氏などが、毎年のように自衛隊幹部学校などで講演しているという。
「自衛隊は階級社会なので、上官の考えに異論を唱えることはできません。まして隊員たちは、8人ひと部屋という悪環境で暮らしていますから、ネトウヨ的考えを持った先輩隊員がいたら、瞬く間に下級隊員も染まってしまうのです」(半田さん)
半田さん自身も、陸上自衛隊の幹部と飲んでいた際、こんな発言を耳にして驚いたという。