20年間「孤独死ゼロ」を実現させた大山団地・自治会会長の佐藤良子さん
たしかに民間の葬儀会社に頼むと、一般葬なら150万円くらいかかったりする。自治会が主催してやり、会場も団地内の集会所を使えば、市から借りる祭壇と棺桶代と車代など総額5万円程度で済みます。頼まれれば、私が葬儀委員長もしますし」
自治会葬が増えていくなか、さらに佐藤さんの発案で誕生したのが「終焉ノート」だ。
「元気なうちに医療や葬儀、財産に関すること、危篤や死亡時に連絡してほしい人のリストなどを書き込むようになっています」 最終ページには“遺影写真袋”まで付く気遣いも「会長さんらしい」と評判になった。
こうして、大山団地では2004年からは孤独死ゼロが続き、今年でちょうど20年となる。
「住民が困っているなら、困らない仕組みを作ればいい。行政がすぐにできないことをやるのが、私たち自治会なんです。
孤独死ゼロや、簡便ながら心のこもった自治会葬が広く知られ始めたころは、この制度に賛同してうちの団地へ引っ越してくる高齢者も多かったものです」
一時は入居希望の倍率が14倍にもなり、その人気はいまも続いている。
【後編】「向こう三軒両隣」は私が守る!マンモス団地の女性自治会長の奮闘へ続く
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