《中尾彬さん逝去》中尾彬 「志乃さんをいただきます」明かしていた当時の義父の反応
ひと回り年の違う池波さんと出会ったころは、先妻との離婚話が進行中だったという。
中尾「初めて四谷で一緒に飲んだ日に、彼女から誘われて、神田の明神下で芸者遊びをしたんです。気付くと、チョコチョコと志乃と芸者衆が廊下で話している。『あの男はどうなのか』と、品定めされてたんですね」
池波「芸者衆たちが言うには『言われてるほどチャラくないんじゃない』と(笑)。だって、当時は、『あのプレイボーイの中尾彬が』なんて週刊誌にも、さんざん書かれていたじゃないですか。おたくの雑誌とかですよ(笑)」
中尾「実は、最初、挨拶に彼女の家を訪ねたときは、まだ離婚が成立していませんでした。先方が提示した慰謝料などの条件を私が受け入れるだけになっていて」
池波「こっちは、まさか離婚してないとは思いませんよ。だって、浮き名も1つや2つじゃなかったですから。
だから聞きもしなかった」
中尾「離婚が成立して、再び家を訪ねて、『志乃さんをいただきます』と言ったら、親父さんは一瞬黙ったあとに、『いただきますというのは、ご飯のときだけでいいんだよ』と。いや、噺家ってうまいこと言うなと思いましたね」
池波「母が、『お父ちゃんとそっくりな男を連れてきたね』とポツリと言ったのが印象的でした」