大送別会の言葉『べっぴんさん』1週間まとめ読み【第20週】
と告白。長年の思いを語り始める。驚くさくらだったが、「ありがとう。うれしいわ。私も健ちゃんのことを好きよ」と言い、その好きがどういう好きかはわからない。ただし、とても大事な人だと気持ちを伝えるのだった。
その晩、すみれの家では、居間ですみれと喜代が古い洋服を整理しながら、昔を懐かしむ2人。帰宅したさくらも、お手製のお手玉を手に取り、喜代の言葉に耳を傾ける。
「その中の小豆、いよいよ食糧がなくなったときのために取っておこうと言うて、すみれ奥様がこうしてお手玉に。あのころは、大変な時代でした」と喜代。すみれは、自分の人生を振り返ると、いつも喜代がいてくれたと感謝の気持ちを告げる。「私にとって喜代さんはかけがえのない人です。忘れんとってね」。
そして翌年、さくらと健太郎の受験結果が発表される。「2人とも、合格よ!」。東京にいるさくらと健太郎から連絡を受け、安堵するすみれたち。
店の外に出て「バンザイ!」と叫ぶ紀夫を見て微笑む。そして、すみれ、良子、君枝は、それぞれの将来に向かって旅立っていく子どもたちに手作りの服を贈ることに。君枝は健太郎のためにブレザーを、良子は龍一にジーパンを、すみれは刺繍が散りばめられたワンピースを作り始める。