28年ぶりの再会『べっぴんさん』1週間まとめ読み【第25週】
すみれたちの下にやってきたその女性が持参した風呂敷を広げると、中から現れたのは28年前に店の看板代わりに作ったワンピースだった。「大事にお手入れしてくださったのね」と嬉しく感じるすみれ。
美幸(星野真里)は幼いころに両親を亡くし、祖父と2人、さみしい毎日を送っていた。しかしあるとき、キアリスのショーウインドウに飾られているワンピースを見て、心が踊ったと振り返る。「寂しい女の子だった私にたくさんの自信をくれました。私にとっては、魔法のワンピースです。みなさんのおかげで、私は人の優しさも知りました」と涙をこぼしながら感謝の気持ちを伝えるのだった。
すみれたちが店を始めたころに手作りしたワンピースと28年ぶりに再会し、お直しをしたというエピソードが新聞記事となる。
「創業時の4人のプロの手で、再度、息を吹き込んだワンピース」。するとその翌日から、キアリスの本社にお直し希望の大量の小包が届くように。「こんなにみなさん大事に持っていて下さったのね」と目を輝かせる君枝。懐かしい洋服を手に取り、4人はすべて直そうと楽しそうに話す。「みんなでまた集まったらきっと楽しいねえ」