ハニワはタイムカプセルだった?1,500年前を覗き見る!
もともとハニワは、お供え物を入れる壺や、壺を乗せる台を大きくしてデフォルメしたもので、
それが古墳を囲むように並べたことが始まりです。
やがて、霊魂を宿すための家が作られ、
悪いものが入れないための盾や剣、刀が作られ…。
そのうち王の象徴的な儀礼を再現するようなものになりました。
――象徴的な儀礼?
例えばこれは真ん中がイノシシで、両端が犬なんですけど。
実は牙をむき出しにした犬がイノシシを追い詰めてる様子なんです。
――ハートフルな動物たちのふれあいかと思いきや、とんだ獰猛なシーンですね!
犬を見ると、首輪をつけていて飼い犬だと言うことも分かります。
古墳時代、イノシシ狩りは王の力を示すイベントだったんです。
たくさんの家来や犬がイノシシを山の中に追い込んで王が仕留めるという。
――王、いいとこどり。
このように、王の実施した生前のイベントなんかも表現されました。
今城塚古墳が出来た時代になると、ハニワは「王は生前こんなことをしてきましたよ」という王の伝記みたいなもの。
特に焼き物なので形として残せない服や髪型、所作まで後世に伝えてくれる。