「国防軍」明記、「徴兵制」も?改憲草案で危惧される権力の暴走
いまの自衛隊にはそれがなく、国際法上は『軍隊』とみなされないことから、明記したいのでしょうね」
そして谷口さんが、「私たち国民に直接関わってくる」と警鐘を鳴らすのが、次の「9条の3」の記述。
「ここには『国は主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない』とあります。まず『領土、領海』や『資源』とは、尖閣諸島や天然ガスなどを意識しているのかと思います。そしてそれを『国民と協力して……確保しなければならない』というのが、彼らが言いたいことでしょう。これは『徴兵制』を彷彿とさせる性質のものです……」
谷口さんが眉間にしわを寄せながら続ける。
「解釈改憲などで『もはや有名無実化しているじゃないか』と言われたりもしますが、私は“9条があること”=“仮面夫婦のような状態”と考えています。ここでいう仮面夫婦は、『法律婚』という契約に意味があると考えて、それをなんとか維持している状態。