「女性市議ゼロ」垂水市、男性がスーパーにいると噂立つ時代も
いっぽう、池山議長は女性市議が生まれてこなかった背景をこう分析する。
「私が初当選した’99年当時の議員定数は22。ところが人口減少や財政難を受け、市民から定数削減の声が上がり、選挙のたびに市議会は議員定数を減らし続けた。前回選挙では14にまで減った。現職が強いとされる地方議会選挙がより狭き門になって、男性でも新人が挑戦するには難しい環境に。これが女性市議誕生を遅らせた理由ではないか」
当の女性たちはどう考えているのか。議会以外のさまざまな場所で活躍する垂水の女性たちに聞いてみた。
ますは、夫が経営する建設会社の社内に、特産の農産物を使った加工食品を扱う部門「たるみず畑」を立ち上げた竹之内敬子さん(47)。
「いんげんのポタージュスープ」などの商品が全国的に人気だ。北九州市出身の竹之内さんは20年前に垂水市に嫁いできた。
「同じ九州ですが、北九州と比較しても、垂水はとにかく女性が男性を立てているな、というのが最初の印象」(竹之内さん)
結婚当初、買い物に行ったスーパーで男性客を見かけることはほとんどなかったとか。