竹原慎二 愛妻が語った膀胱がん「余命1年」からの奇跡の生還
その年の8月、所属選手の試合のため韓国へ。そこで僕がトイレへ何回も行くので、女房が焦って『違う病院で診てもらったら?』と言ってくれたんです。先生は『酒の飲み過ぎだよ。あとは何の問題もないんだから』なんて言うだけでした。女房の言うことを聞いて、そこですぐに別の病院に行けばよかったんですが……」
香織さんが「試合会場からタクシーでホテルに戻る際も、何回も車を止めてトイレに行くんです。でも『トイレに行っても尿が出ない』と言うので、とても心配になりました」と言い添える。急変したのは4カ月後の大晦日。大量の血尿が出たのだ。
驚いた竹原は年明けに、別の医師の診断を仰いだ。
《癌だね…あっさりとそう言った》(前出の著書より)
「もう、頭が真っ白。女房にすごく怒られそうな気がして(苦笑)。家に帰って『がんだった』『どこのー!?』『わからない』『なんでわからないの!』って。パニックになってて……」
検査手術の結果、“膀胱全摘”との宣告が。このころはよく夫婦で泣いたと香織さんは言う。