竹原慎二 愛妻が語った膀胱がん「余命1年」からの奇跡の生還
「病院帰りの車中で、泣いていましたね。それまで、夫が泣いたところを見たことがなかったのに」
がんは結果的に“リンパ節の転移”まで進み、「5年生存率は25%」と言われた。「さすがにそのときは、ひどく精神的にも参ってしまい『死ぬなら家で死にたい』と、妻に告白しましたね」と竹原は振り返る。
しかし妻の励ましで抗がん剤治療をし、そして手術を受けると決断。11時間もの大手術。膀胱を摘出し、自らの腸を切って新しい“人工膀胱”を作る、最先端ロボット手術「ダヴィンチ」だった。東大病院では2例目だったものの、術後の苦しさは壮絶だったという。
「術後、すぐ目が覚めたんですが、痛さは半端じゃない。
もう1回手術やれって言われたら死ぬのを選ぶかも(苦笑)。尿も3時間ごとに出さないといけないから、夜中にも起きる。おしっこ出すのも、グーッと踏ん張って2~3分かかるんです」
その後も、辛いリハビリや免疫療法など闘病をつづけ、手術から3年を経た現在、体調は良好だという。しみじみと香織さんは言う。