先に逝った人のぶんまで…「没イチの会」を知っていますか?
自分1人だけではないという安心感がある。これが大事なのです」
世間の教訓としてよく使われる言葉に“その人の死を無駄にしない”というものがある。葬式に参加するたび、友人などを亡くすたび、そう思う人も多いだろう。しかし、小谷さんの解釈は、“その人が生きてきたことを無駄にしないために、その人と共に2倍楽しく生きる”ということーー。
「『没イチの会』は、亡くなった伴侶の愚痴なんかも明るく話せる環境なので、みんなで慰め合ったりもします。ただし、みんなが悲しんだりするための会ではありません。入会条件は、ポジティブであること。たしかに“没イチ”になると寂しいかもしれません。
でも“悲しい”と“寂しい”は違います。できれば、地域ごとに『没イチの会』のようなコミュニティを作れるのが理想なのですが……。でも、そういうムーブメントを起こす火付け役になることはできると思っています。それが私の役割。亡くなった人のことを忘れずに明るく楽しく。