批判一切気にせず…東ちづるが目指す「誰も排除しない社会」
「長谷川さんの義足、マシンみたいでカッコいいよねえ」と、骨格むき出しの義足に東さんが見惚れると、長谷川さんは「足だけじゃなく、ほかも見せたほうがいいかしら~」と、ニヤリと笑う。
苦笑しながら東さんの視線は、髪をセット中の佐藤ひらりさん(16)へ。東さんに「あ、ひらりちゃーん!そのウイッグ、かわいいねえ」と呼ばれた佐藤さんは、声の出どころを探して首を伸ばし、よくとおる声で「ありがとうございます!」と答えた。彼女に東さんの姿は見えない。
佐藤さんは、生まれつき全盲のシンガー・ソングライターである。5歳からピアノを始め、12歳でニューヨーク・ハーレムの音楽の殿堂・アポロシアターに挑戦。見事、アマチュアナイトのウイークリーチャンピオンに輝いた。
この日の彼女のウイッグは、とぐろを巻いた明るい茶髪。
東さんの「ひらりちゃんの頭、うんこみたいで、ホントかわいい!」というぶっ飛んだ発言に、皆またも爆笑。佐藤さん自身も、付き添いの母親まで屈託なく大笑いだ。
『月夜のからくりハウス』の出演者のほとんどは“障害者”である。