伊藤詩織さん「声」あげ感じた“海外”とのセクハラ意識の違い
イギリスでは、被害者が事件の状況を説明するのは最低限少なくし、大体3回にするように努力しているそうです」
1度目は罪名を決めるために概要を、2度目は捜査のためにビデオカメラの前で、そして3度目が法廷だ。
「また、性犯罪救済センターなども、おもに寄付などで運営されてきた日本とは違い、政府が資金を出しています。ここでは被害届を出すかどうか決めていない段階でも、捜査員が匿名で話を聞いてくれます。そのうえで、どんなサポートを受けられるのかアドバイスをもらえます」
一度、話ができたことでとハードルが下がるのか、その後、被害届を出す人は約7割にも上るという。
「性被害を受けたあとのPTSDは私も体験していて、加害者と同じ背格好の男性を見ると体が震えたり、彼が働くオフィスの近くに行くことも怖くて、仕事に支障をきたしたりすることもありました」
イギリスでは、そうした性犯罪を受けたあとの精神的なケア、いち早く社会に復帰できるようにサポートしてくれる体制が整っているそう。
「大学のキャンパス内でレイプされたある女子学生は、大学に通えなくなり、単位を落としたんですが、スタッフが代わりに大学側に説明して、再度テストを受けられるようになりました。