2021年12月9日 17:30
『SLAPSTICKS』の生みの親・KERAが名場面を観ながらサイレント映画を解説 “スペシャル・レクチャー”レポート公開
今回の上演にあたり設定考証・協力をしている喜劇映画研究会の新野敏也と共に、20年代前後のサイレント映画の名場面をキャスト・スタッフらで揃って視聴し、ふたりに解説してもらうというスペシャル・レクチャーが決行された。
実はKERAと新野は高校時代の先輩・後輩の仲(新野が2年先輩だとのこと)。まずはそんなふたりの関係、そして今作の登場人物でもあるロスコー・アーバックルやマック・セネットのこと、そのセネットが映画という文化にとっては大変に重要な人物であること、「その役を演じるマギーはそのことを肝に銘じていてほしい」といったことなどが、KERAの口から語られた。今回の上演にあたって演出の三浦直之は「『SLAPSTICKS』はサイレント・コメディを偏愛するひとたちの物語です。そして、KERAさんのサイレント・コメディに対する偏愛の物語でもあるとおもっています」とオフィシャルでコメントしているのだが「まさに、その通り」だとKERAは頷き、今作が30歳の時に自らの映画への偏愛が書かせた芝居だということを認めた上で、「だからこそせっかくなら、少しでもみなさんに興味を持っていただき、作品を楽しんでもらいながら演じてほしいと思い、こういう時間を設けてもらった次第です」