くらし情報『十和田市現代美術館で待望の日本初個展が開催中『劉建華(リュウ・ジェンホァ) 中空を注ぐ』』

2023年7月6日 17:00

十和田市現代美術館で待望の日本初個展が開催中『劉建華(リュウ・ジェンホァ) 中空を注ぐ』

《遺棄》、中央は《塔器》 撮影:小山田邦哉

撮影:小山田邦哉



『第57回ヴェネチア・ビエンナーレ』(2017年)、『広州ビエンナーレ』(2023年)など国際舞台で活躍する中国人アーティスト、劉建華(リュウ・ジェンホァ)の個展『中空を注ぐ』が、6月24日(土)〜11月19日(日)、十和田市現代美術館で開催されている。日本ではこれまで『秘すれば花 東アジアの現代美術』(2005年、森美術館)、『奥能登国際芸術祭2017』などグループ展での発表はあったが、日本での個展は初となる。

また、劉が制作した2つの彫刻作品《痕跡》は、2010年の開館時から美術館前の官庁街通りに常設されている。枕の真ん中の窪みが、さっきまで人が寝ていたような気配を感じさせ、実際に寝そべることもできるパブリックアートだ。同館では、作家への理解を深めるべく、常設作家の個展を年に1度開催してきた。今展はその一環でもある。


十和田市現代美術館で待望の日本初個展が開催中『劉建華(リュウ・ジェンホァ) 中空を注ぐ』

《痕跡》撮影:小山田邦也
磁器発祥の地、景徳鎮で生まれ育ち、磁器工房の職人を経て、大学で彫刻を学んだ劉。土や石、ガラスなど様々な素材に取り組むなかで、磁器が伝統的な素材にとどまらず、現代美術の表現として豊かな可能性を持つことに気づいた。以来、硬くて脆い磁器を核として、急速に発展する中国の経済社会の問題を浮き彫りにしている。

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