くらし情報『【観劇レポート】孤高の死刑執行人を稲垣吾郎が魅力的に演じきる 舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』』

2023年4月25日 12:00

【観劇レポート】孤高の死刑執行人を稲垣吾郎が魅力的に演じきる 舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』

として知られている機械。それが処刑人の負担を減らし、かつ相手の身分に関係なく平等に処刑するために作られたこと、その際有益なアドバイスをしたルイ16世(大鶴佐助)自身もその犠牲となったこと、そして簡単に処刑できるからこそ死刑判決が増えたこと、なんとも皮肉な成り行きと言うほかない。

【観劇レポート】孤高の死刑執行人を稲垣吾郎が魅力的に演じきる 舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』


悩み苦しみながらも孤高に生きるサンソンを演じる稲垣吾郎の、陰影あふれる演技には胸を打たれずにはいられない。18世紀ヨーロッパの華麗な衣裳の数々で、ビジュアルも魅力的だ。またサンソンが人としても惹かれ、忠誠を誓うルイ16世も、知的で穏やかな人柄を印象づける。ふたりの関係性が、人間ドラマに奥行きをもたらした。


【観劇レポート】孤高の死刑執行人を稲垣吾郎が魅力的に演じきる 舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』


さらに、ジャン、トビアス、サン=ジュストもそれぞれの持ち味を発揮して好演。パリの闇をまとう作品の中で、彼らの輝きは貴重な光だ。またナポリオーネ・ブオナパルテ(落合モトキ)の存在や、ドラマティックに表現される民衆のエネルギーもこの物語になくてはならない。明るい内容ではないが、観劇後に重厚な満足感がある作品なのだ。

【観劇レポート】孤高の死刑執行人を稲垣吾郎が魅力的に演じきる 舞台『サンソン-ルイ16世の首を刎ねた男-』


東京公演は東京建物Brillia HALLにて4月30日(日) まで。その後、大阪・松本公演あり。

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