2022年3月16日 12:00
【祝・ウルフルズデビュー30周年 / 前編】多彩な楽曲群から「ズッと聴きたい」ものを再演したアルバム『ズ盤』と30年を振り返って
ジョンBそうそう。ウルフルズの持っている力が、それまではバラバラだったのに、ひとつになってうまく転がり始めたのはこの頃やと思う。
サンコンJr.当時はわかってなかってんけど、俺もそう思うかな。時代ごとのバンドの状態って、そのときどきでは必死やから気づけへんもんやねん。でも、今になって思うと、やっぱり30年前のデビュー当時より、それから数年後のほうが、バンドが固まっていった感じはするかな。
これからは、そのときどきでやりたいこと、求められることを素直にやっていく
――トータスさんはどうですか?
トータス松本「当時は気づかなかったけど、今になって思う」ってことで言うと、特に俺なんかは「ガッツだぜ!!」でウルフルズが売れたとき、“「ガッツだぜ!!」のウルフルズ”みたいに言われるのがイヤで。わざと「この先10年は『ガッツだぜ!!』で食っていきますよ」みたいな天邪鬼なことを言ったりしてたけど、今になって思うと、かえって肩に力が入っている感じやね(笑)。ただ、当時はマジでやってるんよね。
また、ウルフルズの曲を振り返ってみると、「こうしたい」「こうありたい」みたいな思いが先走ってスリップを起こしたり、空回りすることもあったけど、意外と自分の思惑とは違うものが評価されることが多かったりして。