「愛した女性を守るため」梶裕貴が『七つの大罪』メリオダスと歩んできた7年間
鈴木央先生が見事にメリオダスたちの物語を描ききってくださり、そして作品ファンの方々が応援し続けてくださったからこそ到達できた最終話だったと思います。
──物語序盤のメリオダスは特に飄々としていて、何を考えているのか分からないところがあるので、演じるのが難しかったのではないでしょうか?
梶アニメでキャラクターの声を務めさせていただいてはおりましたが……僕はあくまで原作の“いちファン”に過ぎないわけです(笑)。なので、先の展開を知れるはずもなく、毎話彼の本心を探りながらのお芝居は本当に難しかったですね。でも、第1話のアフレコのときに「これはメリオダスとエリザベスの愛の物語です」というお言葉をいただけたことは、役作りをする上でとても大きかったと思います。
序盤のメリオダスはエリザベスに対して、いわゆる“セクハラまがい”のことばかりやっていたので、「すごい強烈なキャラクターだけど大丈夫かな?」なんて思っていましたが(笑)、よくよく考えると、彼はエリザベスにしかそういったことをしていないんですよね。最後までご覧いただいた方はご存知かと思いますが、メリオダスは「エリザベスと一緒に幸せになる」という願いを実現させるために、言ってしまえばそのためだけに、すべてを捧げて生きてきたわけです。