誰もが謎に満ちている! 『ザ・ウォッチャーズ』の登場人物に迫る
彼はまだ若く、森での行動にも慣れているが、精神的にはまだ未熟で不安定。“幽閉”に近い生活を強いられていることで、彼のストレスや疲労は時に衝動的な行動になってあらわれる。一歩間違うと命を落とすかもしれない緊張感のある空間で、ダニエルは本当に生き延びることができるのか? 彼のとった行動で周囲が巻き込まれることはないのか?
主人公ミナが部屋で会った3人は、誰もがこの部屋の謎を握っているようにも見えるし、ミナを欺き、操り、どこかに誘導しているようにも見える。恐ろしいのは“監視者”だけではないのかもしれない。
主人公の過去に何が? 彼女に訪れる“ある変化”とは?
そもそも、本作の主人公ミナも謎のある人物だ。
彼女は絵が得意で、時間がある時には何かしら描いているが、勤務しているのは画廊でもデザイン事務所でもなくペットショップで、勤務が終わるとなぜか変装をしてバーに出かけている。
さらに彼女はひとり暮らしで、家族や親戚とはうまくいっていないようだ。そこには“ある理由”があり、そのことが彼女を孤独にしている。
映画では森の奥に誘われた彼女の来歴が少しずつ明らかになっていき、ミナのキャラクターや内面の変化が丁寧に描かれるのも見どころだ。