鞘師里保「思いもよらない“?”も楽しみたい」加藤拓也作『らんぼうものめ』で8歳の男の子に
だから8歳の男の子だ、みたいな考え方の順番のようなものは意識するようにしています。それは“神さま”に対しても同じで。つまり相手との関係性から役を立ち上げていく。そのほうが私には合っているのかなと思います。
アトラクションに乗るような感覚で一緒に楽しんでもらいたい
――お稽古開始から3週間弱とのことですが、加藤さんからかけられた言葉で印象に残っていることは?
私はこれまで、ステージでドン!と立つことを頑張ろうと思ってずっとやってきました。ただいくらお子さん向けにわかりやすくしているとはいえ、お芝居である以上、やっぱりそれは必要ないんですよね。加藤さんからも、「ステージに立っているように見える」といったご指摘をいただくことがあって。あと頭の中で段取りを組んで試したことは、すぐに段取りを組んでやっていることだと見抜かれます(笑)。
あくまでこのシーンとして、自分がどういう状態でいるか。それが大事なんだと。すごく勉強になるなと思う反面、これはあくまで作品のための稽古ですから。みんなが見ている目的に向かって、自分も一緒に、なるべく無駄がないよう進んでいきたいと思っています。
――キッズ向けの作品に取り組む上で、特に大事にされていることは?
これはカンパニー皆さんの意見でもありますが、ストーリーはもちろん、舞台というもの自体に興味を持ってもらえるような時間になればいいなと思っています。