2022年9月17日 10:00
岡本健一×成河対談 語り出したら止まらない! 【後編】劇場は“自分らしく”から解き放たれる自由な場所「メチャクチャになる僕らを覗きにきて」
あと、上演した生の舞台を観た人以外は、その作品について語っちゃダメ、絶対(笑)。成河うんうんうん!
岡本その空間で、ちゃんと自分の目で観ていないんじゃ、話が出来ないはずだよ。劇場に来た人じゃないと味わえない、すごく贅沢な時間なんです。今のこの時代だから、余計にそのありがたみを感じるよね。だからこそ、まだ演劇を観たことがないなら、ぜひ来て! って強く言っていかないと、と思ってますね。
成河そうだよね〜!
岡本初めて観た舞台がこの『建築家とアッシリア皇帝』だ、っていうのはちょっと自慢になるんじゃないか?って(笑)。そういう人たちがこれを観て、何を思うのかもすごく興味があるよね。でもそれを聞けないところが面白さだったりもするしさ。
成河分かるっ! 僕ね、話を変えるつもりはないんだけど、日本の演劇界の今後が心配なんです。このままチケット代がどんどん値上がっていったら、演劇は特権的な人たちだけのものになってしまう。今すでに、なろうとしているんですよ。そこは何とかジタバタして、今回も学生料金とかあるので(世田谷パブリックシアターでのみ受付)、若い人に向けてプッシュしたいですね。
これは心療内科の人に聞いた話なんですけど、僕ら現代人が抱えている大きなストレスのひとつが“自分が自分でなきゃいけない”って思うこと。