くらし情報『主宰・山本卓卓、岸田國士戯曲賞受賞後初の新作公演、範宙遊泳『ディグ・ディグ・フレミング!〜私はロボットではありません〜』開幕』

2022年6月27日 18:30

主宰・山本卓卓、岸田國士戯曲賞受賞後初の新作公演、範宙遊泳『ディグ・ディグ・フレミング!〜私はロボットではありません〜』開幕

見逃していたが、山本は落語をモチーフにした短編をふたつ創作していたとのこと。それが本作の風通しの良さに繋がっているのは間違いない。

主宰・山本卓卓、岸田國士戯曲賞受賞後初の新作公演、範宙遊泳『ディグ・ディグ・フレミング!〜私はロボットではありません〜』開幕


あるいは、チェルフィッチュ主宰の岡田利規は選評で「モノローグ部分には冗長なところも多い」と評価しているが、時に哀切なポエムのようなセリフを交えた本作は、岡田の物足りなさを補って余りあるものだと思う。……と、ここまで書いたところで、山本のインタビューを幾つか閲覧してみたが、彼は実際「岸田の選評で育ったという自覚があるかもしれない」と発言している。体系的に演劇の専門教育を受けた実感がない、という彼は、読み巧者ぞろいの選考委員たちの評から多くを吸い取ってきたのである。


主宰・山本卓卓、岸田國士戯曲賞受賞後初の新作公演、範宙遊泳『ディグ・ディグ・フレミング!〜私はロボットではありません〜』開幕


俳優では、板橋駿谷、北尾亘、永島敬三と演劇ユニット=さんぴんの一員としても活躍する福原冠の存在感が際立っていた。そして、狂言回し的な役割を担っていたのが、根本宗子や東京デスロックの作品にも出演した李そじん。赤いウィッグとアラレちゃん眼鏡という風貌で、エキセントリックな挙動 / 言動を繰り返す彼女が、物語を攪乱 / 攪拌していたのも印象的だった。

取材・文=土佐有明
撮影=鈴木竜一朗

<公演情報>
範宙遊泳新作本公演
『ディグ・ディグ・フレイミング! 〜私はロボットではありません〜』

2022年6月25日(土)

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