2022年4月23日 12:00
近藤良平 with 長塚圭史 旧知の仲のふたりが創りあげる“新世界”とは?
今はそこを探っている状態です。
すべてを鮮やかにし、もう一度新たに発見する
――近藤さんの身体的な表現に、言葉はどう絡んでいくのでしょうか?
近藤ね?僕もそれを教えて欲しい(笑)。
長塚シェイクスピアの『テンペスト』が、ひとつ起点にはなっています。一部の台詞を抜き出したりして、この物語を裏面に持ちつつ、近藤良平の“新世界”が進んでいく。それをどうやるかって言うと、やっぱり難しくて。ジャンルはないですし、僕が舞踊に寄せた思考で「言葉を削ろう」と提案すると、良平さんはぶんぶん頭を横に振る(笑)。言葉はなきゃダメだ!って。もうどうすればいいんだよ!みたいな(笑)。
近藤ハハハ!
長塚あと音楽もありますしね。
近藤言葉と音楽が合わさると歌が生まれるんですけど、歌うわけでもなくて……。
長塚僕は提案したんですけどね(笑)。でも出来ちゃうことはやりたくないみたいで。
近藤そこで消化されちゃうからね。歌って踊ったら、完全にミュージカルだし(笑)。
長塚とにかく良平さんは、言葉を発する、音楽を奏でる、切り絵で紙からなにかが生まれる、そういったものすべてを鮮やかにしたいんだと思います。