くらし情報『森山直太朗『素晴らしい世界』〈番外篇〉「たった今の“答え”にたどり着いたその瞬間を僕は『素晴らしい世界』と名づけます」【レポート】』

2024年3月21日 18:00

森山直太朗『素晴らしい世界』〈番外篇〉「たった今の“答え”にたどり着いたその瞬間を僕は『素晴らしい世界』と名づけます」【レポート】

森山直太朗 20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』<番外篇> in 両国国技館 (Photo:鳥居洋介)

(Photo:鳥居洋介)



一昨年の6月より〈前篇〉〈中篇〉〈後篇〉、そして追加公演と合わせて101本に及ぶツアーを展開してきた「素晴らしい世界」。両国国技館で行われた〈番外篇〉は森山直太朗にとって初めてのセンターステージでのライブとなった。はたして、そこで描かれていたのは、森山直太朗という表現者がこれまで辿ってきた道程――『素晴らしい世界』そのものだった。

チェロ、ピアノ、フィドル、ギターにバンジョー、バンドメンバーが四角いセンターステージを囲むように配置につき、それぞれにチューニングをはじめる。チェロを主体としたどこか儚げなメロディが会場に流れ出す。童話の世界にいるような夢心地な音楽に身を任せていると軽快なフィドルの旋律が草の匂いを連れてやってくる。いつの間にか沸き起こったオーディエンスのクラップがひとつの楽器となってアンサンブルのなかに溶け出していく。


森山直太朗『素晴らしい世界』〈番外篇〉「たった今の“答え”にたどり着いたその瞬間を僕は『素晴らしい世界』と名づけます」【レポート】


一転、相撲の寄せ太鼓のリズムが鳴り響いたかと思うと、そこに壮大なオペラのシンフォニーが被さる。弦楽の旋律と和太鼓の拍子が完全に合わさったこのマッチングはいったい何を示唆しているのだろう。会場にはそのままバリトンの美声がこだまし続けている。

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