imase、初ホールツアー『Shiki-Sai』 緊張を超える楽しさで迎えられた公演初日をレポート
と、『Shiki-Sai』のメッセージも明かしながら、生音で展開するトロピカルハウス「蜃気楼」へ。難易度高めなトライバルなクラップも多くのオーディエンスがこなしていて、曲への理解度の高さを実感する。アーバンポップな「ミッドナイトガール」では、背景にサンドストームを思わせる映像も投影され、曲が表現する真夜中の孤独感とシンクロ。色彩の意味合いを拡張してみせた。かと思えば、「Rainy Driver」では背景のLEDが細かく分割され、鮮やかな色彩を放つという対比に、この2曲に登場の一人称である女性と男性の視点の違いを感じたりも。それにしても、音源での音数の少ないアレンジを生音に変換して、しっかりimaseのボーカルを聴かせるライブアレンジはさすが百戦錬磨のミュージシャン陣だ。続く「Nagisa」の四つ打ちのキックに大きな歓声が上がり、削ぎ落とした音像の上を繊細な裏声が愛らしく響く。スリリングな恋とユーモアの詰まったこの曲を淡いピンクのライトがさらに盛り上げ、フロアにハンドワイパーが自然に広がる様はまさに波のよう。
白い衣装がさまざまな色に染まり、imase自身も色彩の一部になっていく。
男性ファンの野太い「いませー!」