2022年5月19日 07:00
駒田一×伊礼彼方×東山義久 エンジニア役鼎談【『ミス・サイゴン』連続インタビュー第2弾】
つまらないと思われたら僕のせいですから(笑)、責任は4分の1どころか、4倍になるような気がしています。
伊礼いや、本当にそうですね! 4人一緒に出られたらどれだけ気が楽か(笑)。市村さんや一さんが作ってこられた『ミス・サイゴン』に泥を塗ってしまうようなことがないよう、良いところはとことん吸収しながら、自分なりの表現を見つけていくのが僕らの仕事なのだと思います。
――これから見つけていこうとされているエンジニアのキャラクター像について、現時点での印象で構いませんので少し教えていただけますか?
駒田僕は『レ・ミゼラブル』で演じたテナルディエについて、演出のジョン・ケアードさんから「あの時代のパリにいた庶民の代表なんだ」と言われたことがあって。エンジニアも、そういう男だと思ってます。きっとあの時代のベトナムには、エンジニアみたいな人がい~っぱいいた。そう考えると、時代背景をもっと知ることで、その中でどんなふうにどれだけ苦しんだかという裏の部分は、もっともっと掘り下げられるんじゃないかと思いますね。
伊礼前回の稽古で、ベトナム戦争について勉強する時間がありましたよね。
悲惨な映像をたくさん観て、僕は受け止めきれない気持ちになりました。