木下順二、井上ひさしの名作と古典の人気演目で文楽の楽しさ体感 国立劇場令和6年12月文楽公演
是非観なければ!井上ひさし生誕90年、こまつ座とは違う魅力をご堪能下さい」とメッセージを寄せている。
第一部ではさらに、道成寺伝説をもとにした『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』渡し場の段を上演、旅僧安珍に恋焦がれ、大蛇となって日高川を渡る清姫の物語を、文楽ならではの臨場感ある舞台で堪能させる。
『日高川入相花王』渡し場の段より
また第二部では、時代物の名作として知られる『一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)』、今回は三段目の切に当たる、熊谷次郎直実が無官太夫敦盛の死をめぐる真相を物語る熊谷桜の段/熊谷陣屋の段と、琴、三味線、胡弓の三曲の演奏が華麗な『壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)』阿古屋琴責の段と、見どころにあふれたプログラムに。
『一谷嫩軍記』熊谷陣屋の段
『壇浦兜軍記』阿古屋琴責の段
続く第三部は、お初徳兵衛の心中を描く『曾根崎心中(そねざきしんじゅう)』生玉社前の段/天満屋の段/天神森の段と、文楽随一の人気演目の名場面が登場。「この世の名残、夜も名残……」の名調子とともに、美しく描かれるふたりの死出の旅路に注目を。
『曾根崎心中』天満屋の段より
木下順二、井上ひさしと、日本の演劇界を代表する劇作家ふたりが手がけた、より親しみやすい日本語の舞台と、古典の名場面が次々と登場、文楽の多彩な魅力が詰まった本公演。