くらし情報『監督が解説! 超実写版『ライオン・キング』に貫かれた“ディズニーの伝統”』

監督が解説! 超実写版『ライオン・キング』に貫かれた“ディズニーの伝統”

本作はキャラクターや背景、光などの効果はすべてデジタル技術で描かれたが、VR技術を駆使することで監督たちは実写映画と同じようにカメラを据え、ライティングを設計しながら1カットずつ撮影を進めた。パッと聞くだけでは想像もつかないほど斬新な取り組みだが、ファヴロー監督はウォルト・ディズニーの考えにならった結果、最新の手法を導入することにしたという。「ウォルトがいつも考えていたのは、新しいテクノロジーを観客に楽しんでもらうには、観客の多くが親しんでいる物語と組み合わせるのがベストだということ。僕も彼の考えにならったんだ。観客も『ライオン・キング』だから、新しいテクノロジーに対してオープンな気持ちでいてくれると思うよ」

さらにファヴロー監督は、キャラクターを描く上でも“ディズニー・アニメーションの伝統”をしっかりと引き継いだ。「デジタルでキャラクターを描く際には本当にいろんなツールや手法があるけど、この映画ではあえて使用するツールや手法を限定したんだ。それは“現実の世界で動物がとる動き”だけでキャラクターを描くこと。これもウォルトの考えにならったよ。
彼は『白雪姫』を完成させて、次に『バンビ』をつくる際にスタジオに本物の動物を連れてきて、観察を重ねて、キャラクターがあまりにもアニメっぽかったり人間的な表情にならないように研究したんだ」

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