2022年4月13日 12:30
本能型女優・南沙良の変わらぬ芝居への向き合い方。「あれこれ考えずに現場で相手に対応する。それが楽しい」
南どこか自分でも「おかしい」と思っていて、自分の中でなにかが起きているのを感じつつ、でも頑張って「普通でいなきゃ」という意識を抱えているというところは、お芝居をしながらも感じていました。
――普段から、役柄について論理的に組立てたり、セリフを繰り返し練習したりということはあまりしないんですか?
南そうなんです。ただ、今回は監督から「こうして」「こういう感じに」と言われることがほとんどなく、自由にやらせていただきました。でもやっぱり、自分の頭の中で考えても、実際にやってみると、出てくるものが全然違うんですよね。むしろあれこれ考えずに目の前のお芝居に集中しようと。そんな感じです(笑)。
――デビュー作『幼な子われらに生まれ』のときも、母親の再婚相手を演じた浅野忠信さんの演技に「素直に反応した」とおっしゃっていました。そうやって目の前の相手との対話ややりとりに反応するというのは今も変わらず?
南そうですね、ずっとそういう感じです。
だから、役作りとかについて、なかなか言葉で説明ができないんです(苦笑)。
――そういう臨み方に“恐怖”は感じないですか?
南「怖い」っていうのはあまりなくて、「楽しい」