くらし情報『上映時間は約90分、息抜きにほどよい2本。マジギレ男の怖すぎる運転『アオラレ』、フランスらしいエスプリのきいた『ローズメイカー 奇跡のバラ』。』

上映時間は約90分、息抜きにほどよい2本。マジギレ男の怖すぎる運転『アオラレ』、フランスらしいエスプリのきいた『ローズメイカー 奇跡のバラ』。

パリ郊外で、父から受け継いだバラ園を営むエヴ。かつては新種の開発で数々の賞を獲得したこともある天才ローズメイカーですが、近頃さえません。大企業に客を奪われ業績は悪化の一途、従業員を雇うお金にも困るありさま。助手のヴェラが思いついたのは、職業訓練所から訳ありの男女を格安の賃金で雇うことでした。ムショ帰りの青年など3人。最初は使いものにならないのですが、彼らの存在が、エヴのクリエイティブなローズメイカー魂に火をつけて……、と話はテンポよく進みます。

バラの本場、フランスのドリュ社をはじめ、名だたるバラのスペシャリストが監修などで協力。新種をどう創るかといったバラ栽培のあれこれもわかります。
撮影もドリュ社のバラ園で行われて、これが美しいというか、観ていて幸せな気持ちになるんです。エヴの作品として紹介される「アンナプルナ」と名付けられたシルキーホワイトのバラをはじめ、さまざまなバラが登場します。エヴを演じるのはフランスの大女優カトリーヌ・フロ。『ルージュの手紙』ではカトリーヌ・ドヌーブの娘役でした。主演はあの作品以来。従業員の3人では、やはりワルのフレッドに扮したメラン・オメルタが印象的です。

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