2021年10月8日 12:30
宮本亞門「ぜいたくな機会をもらえて感謝しています」 新作ミュージカル『カラテ・キッド』ニューヨークで始動!
スタッフ会議中の宮本亞門(中央)。その右が振付のケオネ&マリ・マドリッド(C)ゴージャス・エンターテインメント
非力な少年ダニエルが、空手の達人ミヤギに出会い、争いを避けることこそが空手の真の教えであることを学んでゆく――。スポーツ根性ものの高揚感と、ボーイ・ミーツ・ガールの胸キュン要素、家族愛、そしてなにより異文化交流と相互理解の物語であり、近年ダイバーシティ&インクルージョンの推進に積極的なブロードウェイにとっても、非常に歓迎すべき作品と言えそうだ。
「今回のプレゼンテーションに招待したブロードウェイの三大劇場主(※)は、三者とも出席を即答してきたんですよ」
粘り強い交渉で舞台化の権利を獲得し、ケーメンから「ワンダーウーマン」と呼ばれている吉井久美子プロデューサーも、ブロードウェイ・サイドからの期待を強く感じている。
まずは2022年5月にセントルイスで世界初演を迎えることが決まっているが、今回3週間のワークショップを経て稽古場でプレゼンされたのは、5人のミュージシャンによる演奏のもと、ダンス・シーンや装置の転換等を含めて全幕を通し上演する、極めて完成度の高いミュージカル作品だった。