くらし情報『珠玉の逸品!伝説の巨匠ビクトル・エリセ31年ぶりの新作『瞳をとじて』【おとなの映画ガイド】』

2024年2月5日 12:00

珠玉の逸品!伝説の巨匠ビクトル・エリセ31年ぶりの新作『瞳をとじて』【おとなの映画ガイド】

『未解決事件』というテレビの番組が、この失踪事件を取り上げることになり、フリオの親友で、『別れの…』の監督でもあるミゲル(マノロ・ソロ)にインタビュー出演と取材協力の依頼がくる。

珠玉の逸品!伝説の巨匠ビクトル・エリセ31年ぶりの新作『瞳をとじて』【おとなの映画ガイド】


ミゲルは、そのインタビューをきっかけに、フリオの消息を探し始める。

昔からの仕事仲間の映画編集者、ふたりの共通の女ともだち、フリオの娘と、ミゲルは数少ない昔なじみと久しぶりに再会する。それは、フリオと過ごした青春時代の思い出や、抑圧されたスペイン・フランコ独裁時代のつらい記憶とももう一度向き合うことになる、過去への旅でもあった。


珠玉の逸品!伝説の巨匠ビクトル・エリセ31年ぶりの新作『瞳をとじて』【おとなの映画ガイド】


今年84歳になるビクトル・エリセ。31年ぶりの新作、という気負いは感じられない。冒頭の未完の映画が鍵を握るミステリー仕立ての展開は、見事なストーリーテリングで退屈させないし、詩情豊かな映像美も、さすがと思わせる。

「物語は、半分は経験したこと、半分は想像から生まれた。私は映画の脚本を、自分で書いている。だから、私が人生において最も関心を抱いていることが、作品のテーマだと考えるのは自然なことだ」とエリセは語っている。

珠玉の逸品!伝説の巨匠ビクトル・エリセ31年ぶりの新作『瞳をとじて』【おとなの映画ガイド】


主人公が元映画監督という設定そのものが、エリセ自身の投影だろうし、フィルムが重要な役割をになったり、映画好きに刺さるセリフも散りばめられている。

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