稲垣吾郎が死刑執行人サンソン役に 新作舞台『サンソンールイ16世の首を刎ねた男ー』4月より上演
私たちの心の平穏はどこにあるのか。そんなことに想いを馳せながら作品創りができたらと考えています。
●脚本:中島かずき
のちにギロチンと呼ばれることになる断頭台は、実は人道的で人民に平等な死刑を目指して作られた。しかしそれが結果的に恐怖政治の象徴になってしまう。
人のためによかれと思って作られたものが、結果的に人の脅威になる。それは現代にも通じる問題だ。
愚直に誠実にパリの死刑執行人を勤め上げたシャルル=アンリ・サンソンという男の人生をたどることで、人はその皮肉とどう対峙できるかを描くことに挑戦してみたい。
●音楽:三宅純
世襲の『死刑執行人』という宿命、動乱の時代がもたらす過酷な試練、シャルル=アンリ・サンソンンをめぐる数奇な史実を知って、僕は震撼した。
パリの街が今までとは違って見えてきた。未完の脚本を道しるべに、サンソンの生きた時代、カオスとデカダンス、彼の美学とリリシズムをどうやって音楽に投影するべきか、試行錯誤を繰り返している。白井晃さんの音楽構成案に繰り返し登場する「重低音」というキーワードを濃密に脳内ループさせながら。
【公演情報】
「サンソンールイ16世の首を刎ねた男ー」