福山雅治、全曲バラードで示した30年の軌跡「音楽は時空を超える」
は、美しい演出に思わず溜息。暗がりから十字の光が出現していく荘厳な照明演出。主題歌となった主演映画で描かれた、見返りを求めない献身的な愛を思い出す。すべてを優しく包み込むような慈しみ深い歌唱であり、忘れ難いパフォーマンスとなった。
打って変わって明るい朝靄のような光に照らされ、薄布がなびく中、目を閉じて佇む福山。始まったのは「Good night」。歌唱前に「初めてのヒットを体験させてくれた曲」と紹介した通り、キャリアにおけるターニングポイントとなった1曲である。ここで、今夜の折り返し地点を迎えて赤のロングシャツに衣装チェンジ。
メインステージへ戻っていく。「本当にこの1年間、大変な世界になってしまいました」とコロナ禍に言及すると、「僕らの命と生活を支えてくださっている医療従事者の皆様、そしてエッセンシャルワーカーの皆様、本当にいつもいつもありがとうざいます」と感謝を述べ、自身のラジオにも生の声が届いている、と報告。「ある看護師の方から〝現場の若い医師が『AKIRA』収録の「ボーッ」という曲を聴いて救われた″というメールが届いて。音楽が、歌詞に込めた思いが届いているんだなと改めて知ることができて。