視界が広がる感覚を『セールスマンの死』長塚圭史×山内圭哉インタビュー
初演のときは翻訳されたセリフをしゃべること自体が大変で、ずいぶん苦労しました」(山内)
「主人公の息子であるビフとハッピー、このふたりの役は非常に難易度が高く、経験値が高くないとできないことは明らかだったので、ビフに山内くんを、ハッピーに菅原永二を強く推しました。確かに山内くんは翻訳劇に慣れているわけではない。けれども僕の作品では何度も劇の核となる部分を担ってもらってきたので信頼をおいていました。風間さん、(片平)なぎささんはもちろん、初演でこの兄弟のキャスティングがぴたっとハマったことは自分の大きな自信になりました」(長塚)
「今回は初演の下地がある分、すこしだけ楽。稽古で前回苦労したセリフと改めて向き合い、より深く作品に接することができるのは、贅沢な時間だなと思いますね」(山内)
主人公ウィリー・ローマンが死に至るまでの最期の2日間を描き、ピューリッツァー賞を獲得した今作。さまざまな名優が演じてきたこの主役を演じる風間杜夫は、「『この役をやるために今まで時を重ねてきたのではないか』という体験をした」とコメントを寄せている。
「この作品、時々タイトルを間違えられるんですよ、『サラリーマンの死』って。