「話芸の一番トップは古典落語、それを基本として新作を作る」柳家小ゑんインタビュー
両親は最初反対したけど、辞めたら家業を継げという条件で。内弟子ではなく通いで4年3カ月。孫の(柳家)花緑(師匠)がよく遊びに来ていたので“お馬さんごっこ”してやりました。
──小さん師匠はどんな師匠でしたか。
誠意がないことをするとものすごい怒りましたね。あと“間が悪い”ことは芸に通ずるんだと言われました。稽古はほとんどしないで“盗め”と。
──古典落語と新作落語を共におやりになりますが、小ゑん師匠にとってはどんな位置づけですか。
前座のときからずっと古典落語をやって、新作をやり始めたのは(三遊亭)圓丈師匠に誘われて渋谷ジァン・ジァンの「実験落語会」で。二ツ目の頃は高座がないから、高座があると嬉しくて。僕、少しひねくれてて、人と同じようにやるのがあまり好きではなかった。話芸の一番トップは古典落語なんですよ。それを基本として新作を作るというのが僕の考え方。人物の描写、場面の転換の仕方、そういった基本は古典落語にあるので、それを利用して新作落語を作るということ。
──師匠は鉄道とか天文とか、多趣味な一面を活かして噺を作るのがお上手な印象があります。
二ツ目の頃は暇なんですよ。