くらし情報『江戸時代の読者が感じていた「読む」楽しさを紹介『北斎ブックワールド』9月21日より開催』

2022年9月8日 12:00

江戸時代の読者が感じていた「読む」楽しさを紹介『北斎ブックワールド』9月21日より開催

葛飾北斎『椿説弓張月』続編 巻四 すみだ北斎美術館蔵(通期)


9月21日(水)より、すみだ北斎美術館では、浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)やその門人たちが絵を描いた板本に注目した『北斎ブックワールドー知られざる板本の世界―』が開催される。

浮世絵というと《冨嶽三十六景》のように、多色刷りの一枚絵が思い浮かぶが、そうした木版画は、実は板本に描かれた絵が独立したものと言われている。

北斎自身も一枚絵のほかに、読本や絵手本など、様々な板本を手掛けている。なかでも滝沢馬琴の小説に北斎が絵をつけた《椿説弓張月》などは代表的だ。彼の挿絵は、板本という大きさの決まった画面に、躍動的な絵を入れるための様々な工夫が凝らされており、時には枠線からはみ出すモチーフなど、現代の漫画にも似た斬新な構図も多用されていて、見ているこちらまで引き込まれてしまう。

また同じ絵柄でも、手間をかけて作った初摺と制作工程を省いた後摺では、印象がどのように違うのか?下流から上流へと遡る隅田川の両岸の景色を見せるために、どんな工夫がされているのか?といった板本に関するトピックスも紹介。本の所蔵者や読者たちが板本にほどこした書き込みや落書きなどにも焦点を当て、江戸時代後期の、出版や読書をめぐる文化についても浮き彫りにする。

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