2021年3月6日 12:00
岸谷五朗「ブロードウェイを“超える”」 ミュージカル『The PROM』に懸けた思い
――裏を返せば、ご自身の高校生活はそんなに楽しくなかった……?
いやいや、めちゃめちゃ楽しかったですよ。学校も好きだったし、毎日全力で楽しかったな。友達も部活動も外で遊ぶのも好きだった。毎日刺激物と接触している感じ。高校生もう一回やりたいぐらいです。
エンタテインメントの力でみんなを励ましたい
――岸谷さんがトニー賞をご覧になったのは2019年。その当時はコロナ禍になるとは想像もしていなかったと思うのですが、いまこの『The PROM』を上演する意味はどんなところにあると思いますか。
今こそ本当にエンタテインメントが必要だと思っています。
つらい時に、ひとりでも心を豊かにするのが、演劇やエンタテインメントの役割だと。地球ゴージャスも、地球の人々の心をゴージャスにするという意味を込めた名前なんですよ。
つらい時、劇場に来てください。その心を僕たちが温めるから。そう言ってきたけれど、劇場に来ないでくださいというのはね、本当に苦しめられるんです。僕らも言えなかったです。「劇場に集まれ! 幸せにするぜ!」って。これは本当につらかった。
その先に待っているのは、公演中止にするしかないわけで。