2022年9月9日 12:00
外山啓介が語る恒例のサントリーホール公演。「新しい可能性を自分で開いていく気持ちで」
ただその考えに凝り固まらないよう、一度頭を柔らかくして楽譜を見直してみると、改めていろいろな指示が書かれていると気がついて、とにかくシンプルに、楽譜に誠実に弾いていけばいいと思いました。熱く弾き進める部分と、冷静に、細かい色のニュアンスを表現していく部分をうまく両立させたいですね」
今回のプログラムも、弾けば弾くほど難しく感じるようになったという。
「自分では、ちょっと弾けるようになったぐらいが一番うまいと思えるものですが(笑)、それから本番で弾くうちあれこれ考えるようになって、葛藤がはじまります。それが昔よりもしんどいのは、ステージで演奏することの重みを一層感じるようになったからかもしれません。でもやはり、演奏することを楽しみたいし、みなさんにも楽しんでいただきたい。だから今回も、新しい可能性を自分で開いていく気持ちで、シンプルにがんばることに心を決めました」
恒例となっているサントリーホールでのリサイタルでも、自然体で、今できるベストの音楽を届けたいと語ってくれた。
外山啓介ピアノ・リサイタル
《モーツァルト~ベートーヴェン~ショパン》
9月24日(土) 14:00 開演/13: 15 開場
サントリーホール
プログラム:
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11 番「トルコ行進曲付き」