くらし情報『緊張の糸が途切れない圧巻の“芝居バトル” 音楽劇『刻(きざむ)』開幕レポート』

2022年8月8日 16:00

緊張の糸が途切れない圧巻の“芝居バトル” 音楽劇『刻(きざむ)』開幕レポート

そこへ、かつて横山に娘を殺された北野という男がやってくる。横山に復讐したい北野、横山から情報を引き出したい高峰夫妻、突如「自分はアスモデウスではない」と告白する横山。緊迫の心理戦が続く中、事態は衝撃の展開へ……。

緊張の糸が途切れない圧巻の“芝居バトル” 音楽劇『刻(きざむ)』開幕レポート


冒頭から終幕に至るまでずっとスリリング。登場人物それぞれが切実な思いを抱き、必死に場の主導権を握ろうと綱を引っ張り合っているような物語だ。張り詰めた状態での心理戦を、リアリティと緊迫感を持って演じていく俳優陣の“芝居バトル”に圧倒される。初日公演は高峰=東山、北野=伊藤、横山=大山。「娘を見つけること」で視野がいっぱいになり焦りを全身から立ち上らせている東山、憎しみが熟成されてしまったかのようなドロッとした重い激情をみせた伊藤、奥底がまったく読めない横山の不気味さを謎のピュアさを滲ませて演じた大山。
いずれも渾身の演技だ。美沙役の橘も深みのある歌声とともに、極限状態に置かれた母親の心情を的確に演じていて、見ごたえがある。

緊張の糸が途切れない圧巻の“芝居バトル” 音楽劇『刻(きざむ)』開幕レポート

左から)伊藤裕一、東山光明、橘未佐子、大沢健/撮影:岩田えり
なお高峰役は伊藤と東山が、北野役は伊藤と大沢が演じ、北野役は4人の男性陣全員での役替わり。

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