くらし情報『緊張の糸が途切れない圧巻の“芝居バトル” 音楽劇『刻(きざむ)』開幕レポート』

2022年8月8日 16:00

緊張の糸が途切れない圧巻の“芝居バトル” 音楽劇『刻(きざむ)』開幕レポート

2日目のキャストは高峰=伊藤、北野=大沢、横山=東山という配役。普段の高峰の社会的地位も透けて見えるような伊藤の役作りは初日の東山とはまったく違っていたし、憎しみの奥の悲しみの深さが伝わる大沢の北野、底知れぬ怖さがある東山扮する横山もまた、面白い。ギリギリの精神状態でお互いを切りつけ合っていたような初日に比べると、相手を出し抜こうとする計算高さのようなものも感じ、また物語が違った顔を見せた。

チェロの生演奏で奏でられるホ氏の抒情性豊かな音楽も、期待にたがわず美しく激しく、物語に深みを与えている。特に男性キャスト4人はこれまでにもホ作品への出演経験があることもあり、歌唱の面でも非常に充実している。ここまで台詞の応酬に緊迫感があると、歌に移るのもずいぶん難易度が高そうだが、しかし俳優たちはそれを武器に換えられる実力者揃い。音楽の力で物語をいっそう加速させている。

緊張の糸が途切れない圧巻の“芝居バトル” 音楽劇『刻(きざむ)』開幕レポート


西森は、実際に起きたいくつかの未成年犯罪事件に影響を受けてこの物語を作り上げたのだという。
衝撃的ではあるが、けっして絵空事ではない、ということが怖い。物語のラストは、おそらく観る人によって受け止め方が違ってくるのだろう。西森自身がコメントしているように「極限の愛」

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