『コード・ブルー』を作った男が福島第一原発事故の物語『THE DAYS』に挑んだ理由。「これはまだ“続いている”話なんです」
だから『THE DAYS』も何年も先にまた注目されることがあるかもしれないですよね。
ここで描かれている話は、日本であっても、ある地域の人にとっては“もう終わったこと”なのかもしれません。実際、10年以上前にあんなことあったよねぇ、あのときどうしてた?という思い出話になっていたりしますし、記者の方たちにもなぜ今さらと尋ねられたりします。
でも、本当にこの話はこれまでにちゃんと語られてきたのでしょうか?今日も福島第一原発では廃炉作業が行われていますが、そこで何人の方が働いているのか知っている方がどれだけいるでしょうか?多いときには7000人ぐらいの方が働いていたそうですが、現在でも約3000から4000人の方が働いています。そして、それはいつ終わるのか分からず、まだ何万人もの方が自分の家に帰ることができないままでいます。これは12年前の事故の話ではなく、まだ“続いている”話なんです。
それを配信やブルーレイ/DVDというかたちでドラマとして置いておけば、ときどき考えてもらえる。そうなれば、この物語を作った意義はあるんじゃないかなと思います」
本作は、口当たりのいい作品ではない。
冒頭から最終話のラストまで緊迫した時間が切れ目なく続く。