2024年1月16日 08:00
伊藤万理華、WOWOWモキュメンタリーで「昔の自分が救われた気持ちになった」理由とは?
特に伊藤が心を掴まれたエピソードが、異形地底人との共存、その共存関係の崩壊を前後篇の2篇で描いた『フロム・アンダーグラウンド』と『ディア・アンダーグラウンド』。コミカルでかわいらしささえ漂う“地底人”という存在をメタファーに、社会の同調圧力や排斥意識が鋭く描き出される。
『PORTAL-X ~ドアの向こうの観察記録~』
「表面的なやりとりで、人間だけの目線で相手を捉え、理解できないものにレッテルを貼り、イメージや印象で相手を苦しめる――SNSが普及したいまの世界で起きていることを描いていて、すごく哀しい思いも抱いたし、グッときました。分かり合いたいと思いつつ、分かり合えずに他人と疎遠になってしまったり、争いに発展したりする、そういう現実を作品として形にする、そこに切り込むっていまの時代、すごく勇気のいることだと思います。こうやって作品を通じて訴えかけられることができるって私自身も勇気を持てました」
ルナやカイフが属する世界では、よそのポータルが犯した「失敗」を繰り返さないという大義を掲げているが、ではそのためにどういう対策を取るのか?という部分も、非常にエッジが効いた描写になっていて興味深い。