くらし情報『新国立劇場バレエ団、小野絢子と米沢唯がのぞむ『ホフマン物語』のヒロイン像』

新国立劇場バレエ団、小野絢子と米沢唯がのぞむ『ホフマン物語』のヒロイン像

ジュリエッタ役として(奥村)康祐さんを悪の道に引き込むのはめちゃくちゃ楽しいです(笑)。2018年に一緒に踊った(福岡)雄大さんのホフマンも好きでした。抗いきれない欲望に苦しんで、とても魅力的な顔をするんです。今回、康祐さんがどんな表現をするのか、すごく楽しみです。

新国立劇場バレエ団、小野絢子と米沢唯がのぞむ『ホフマン物語』のヒロイン像

(撮影:鹿摩隆司)
その可憐な容姿からは想像もつかない発言だが──。

米沢 ある時期から──『マクベス』(ウィル・タケット振付、2023年4月世界初演)くらいから吹っ切れて、悪女を演じることが楽しくなりました。以前は一所懸命、自分の内面を迷いながら探ってというところがありましたが。“ホワイト”の役も好きですから、両方できるというのはすごくありがたいです。


今回の公演では前芸術監督の大原永子も駆けつけ、リハーサルを指導。スコティッシュ・バレエのプリンシパルとしてピーター・ダレルの薫陶を受け、新国立劇場での本作の上演実現を牽引した彼女だけに、ダンサーたちは皆、大きな信頼を寄せる。

米沢 大原先生はよく「ダレルさんは手の使い方が独特」とおっしゃっていました。普通のポール・ド・ブラ(腕の動き)よりもう一つ内側、身体の近くを通りなさい、と。

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