『百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉』根津美術館で 100種の草虫を蒔絵で描いた薬箪笥を中心に18世紀後半の博物学と美術の様相にも迫る
なおこの薬箪笥は、桃葉が仕えた阿波徳島藩主・蜂須賀重喜のために制作されたと考えられていたが、近年、蜂須賀家と重要な関係にあった讃岐高松藩主・松平家への贈答用に作られた可能性が浮上している。ちなみに当時、讃岐高松藩の藩主であった松平頼恭は、稀代の「博物大名」として知られ、彼の命でつくられた博物図譜『衆芳画譜』には、高松藩に仕えていた平賀源内も参画した。同展では、松平頼恭はもちろん、ほかの博物大名や彼らのネットワークなども紹介し、18世紀後半の博物学と美術の様相も紹介する。
《衆芳画譜》薬草第二日本・江戸時代18世紀高松松平家歴史資料(香川県立ミュージアム保管)
講演会、スライドレクチャー、素浄瑠璃の上演など、各種関連プログラムの詳細と申し込みは、美術館ホームページで確認を。
同時開催は、『仏教美術の魅力-鎌倉時代初期の仏像』(展示室3)、『花と鳥たちの楽園』(展示室5)、『炉開きの茶会』(展示室6)。<開催概要>
重要文化財指定記念特別展『百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉』
会期:2024年11月2日(土)~12月8日(日)
会場:根津美術館
時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜(11月4日を除く)