2023年9月22日 12:00
新木宏典&崎山つばさ 船越英一郎の初舞台『赤ひげ』で共演「皆さんの素敵な思い出になるように」
“貧困と無知”がクローズアップされ、生と死、子どもを巻き込む親のありようなど、悲惨な状況も登場する。「貧しく、ギリギリに追いつめられた状況だからこそ選択を誤ってしまう姿が描かれていて、現実の世界でもそれが増えていくんじゃないかという懸念をもって観る人も多いと思います。医師という命を扱う職業を取り上げるからこそ、とても重いテーマをもった作品だし、それを良い意味でプレッシャーとしながら精いっぱい表現していきたい」と新木は語る。
崎山も、原作の子どもにまつわるエピソードが印象深いという。「本当につらくて。多くの人と関わっていろいろなものを見てきた赤ひげ先生が医療を『情けないもの』と言うほど生きにくい時代で、それが子どもにまで影響していることに胸が締めつけられます。この作品はフィクションですけど、本当にそういう時代があった。
だからこそ、コロナ禍などいろいろな大きい壁を乗り越えてきている今、僕たちが貧困と無知との闘いを描く作品を上演する意味は? そしてこの作品を観た人たちはどう思うのか? それが大きなテーマだと思います」
さらに、本作は1873(明治6)年に創業した明治座の150周年記念公演のひとつ。