2023年7月17日 12:00
石田ひかり×ペヤンヌマキ ひと筋の希望になるような「優しい舞台」を 待望の舞台化『ピエタ』がいよいよ開幕
プロデューサー・小泉今日子が大島真寿美の小説『ピエタ』に惚れ込み、舞台化を切望。当初は2020年上演を予定していたがコロナ禍のため延期となり、その年の秋にリーディングの形で公演を行った。それから3年、いよいよ小泉の念願の舞台『ピエタ』が実現する。
18世紀のヴェネツィア、孤児を養育する“ピエタ慈善院”で、作曲家ヴィヴァルディが少女たちの音楽教育を担っていた史実をもとに描かれた、大人になったヴィヴァルディの教え子たちと彼に縁のある女性たちが織りなす物語。脚本・演出を手掛けるペヤンヌマキのもと、小泉や石田ひかり、峯村リエほか個性輝く実力キャストが揃って、ヴァイオリンの生演奏とともに「優しい舞台」を立ち上げようとしている。スタートしたばかりの稽古場で、石田とペヤンヌが『ピエタ』への思いを語った。
脚本の当て書きとヴィヴァルディにとっての譜面の共通点
──本来2020年に上演予定だった作品で、プロデューサーの小泉さんから企画を持ちかけられたのはそれ以前ということですね。大島真寿美さんの原作小説にもその時に初めて出会ったのでしょうか。
最初に読んだ印象はいかがでしたか?
石田はい、2019年に企画書をいただいた時に、小泉さんから「舞台化をずっと望んでいた作品」