2022年10月22日 12:40
怒髪天、ワンマンライブ『ドハツの日』オフィシャルレポ「ほんとありがとう、待った甲斐があった」
フロアをよく見れば絶対にそろばんに縁がなさそうな若者も2割くらい紛れている。それでも全員が歌うこと歌うこと。すべてがチャラになっても諦めない、へこたれない、何度でも立ち上がる。そんな怒髪天の姿勢が詰まった〈ゴワサンデ〜〉は、この時代の新鮮な合言葉のようにも響いていた。
ラストはサンバ調の「セバ・ナ・セバーナ」。赤いハッピ姿の増子はサブステージのバルコニーで破顔する。ただただ楽しい。しかし曲の中に〈ちゃんと生きてろ約束だぜ〉なんて力強いメッセージがあるのが怒髪天だ。
生きてなきゃ笑えない。最後の最後は「聴かせてくれ!」と増子が主導し、あくまでガイドラインに則った会話レベルの、小さいけれど確かな〈ラーラーラー〉の歌声が響くシーンもあった。「ほんとありがとう、待った甲斐があった」「一緒に歌いたい曲、まだいっぱいある」と涙ぐんで笑う増子の姿に、50代の頼もしい希望が溢れていた。
文=石井恵梨子
<ライブ情報>
『響都ノ宴 祝!15周年』
2022年12月1日(木)・3日(土)・4日(日)・5日(月) 京都 磔磔
1日:怒髪天ワンマン
3日:怒髪天 / 子供ばんど / 四星球
4日:怒髪天ワンマン
5日:怒髪天トークイベント(生配信有・詳細後日)