2022年10月7日 20:00
【ライブレポート】『Grasshopper vol.5』bokula.×クジラ夜の街、かき鳴らす音の衝撃と唯一無二の世界観。観客を魅了した同世代2バンドの初ツーマンイベント
タイトル通りの短い曲であるが、気持ちが最高潮に達するには十分な勢いがあった。曲が終わって「まだいける?」と問いかけたえいは、有無を言わさず大幅にテンポを上げた同曲をもう一度演奏した。マイクに全てをぶつけて歌を届けようとする様子が非常にかっこよかった。
クジラ夜の街
『幸せのかたち』と名のついたSEが流れる。それがテーマパークのエントランスにいるようなワクワクさを演出する。「みなさま、ようこそおいでくださいました。これよりクジラ夜の街を始めたいと思います」とこの日のライブの語り手となった宮崎一晴(Gt/Vo)のアナウンスが私たちを“クジラ夜の街”という世界観に連れ込む。このライブで一体何が語られるのだろう。
連れ込んでくれるという非日常な世界とはどんなものだろう。
テンションを上げた1曲目は『超新星』。山本薫(Gt)のギターが効果音のような音色を発し、SFの雰囲気を催す。サビでは観客の手が上がった。曲の間奏では、テクニックを見せつける佐伯隼也(Ba)の演奏、そしてギターソロに続く。ここで山本が弾きだしたのは、bokula.の『愛してやまない一生を』のリフだった。対バン相手の歌を自分たちの曲組み込むという突然のサプライズに一本取られた気分になった。