2024年1月2日 12:00
市川染五郎、1月の歌舞伎座『息子』での祖父、父と3人芝居に喜び
歌舞伎界の新世代を担う存在として注目を集める市川染五郎。2023年も1月の歌舞伎座から12月の南座まで毎月のように役をつとめ上げたが、2024年も忙しい日々が続きそうだ。1月の歌舞伎座での「壽 初春大歌舞伎」では、『狐狸狐狸ばなし』、『鶴亀』、そして祖父・松本白鸚、父・幸四郎との3人芝居による『息子』に出演する。
『狐狸狐狸ばなし』は人々の愛と欲望が交錯する騙し合いを描いたコメディ。染五郎が演じるのは、主人公の伊之助(幸四郎)の雇人でちょっと頭が弱そうに見えて、実は騙す側にいるという役どころ。既に何度か稽古をつけてもらったそうだが、幸四郎から特に指摘されたのは、又市のふたつの顔の見せ方。
「正気に戻っている部分とのギャップをしっかり見せること。
それから『アホのフリをしている芝居ではなく、お客さまも騙すつもりで、正気に戻るところで初めてそうではないとわかるように演じればいい』と言われました」
『狐狸狐狸ばなし』特別ビジュアル
『狐狸狐狸ばなし』特別ビジュアル
これまで演じたことのないタイプの役で「難しい」と語りつつ「去年から今年にかけて、たくさんの舞台に立たせていただいて、一つひとつ全く違う色の役をやらせていただいているので、こうやってまた新境地というか、経験したことのない役柄をやらせていただけるのが嬉しいです」